訂正:前回の記事は計算がちょっと間違っておりましたので修正しました。
前回、平均ピストンスピードのお話をしました。
コチラ→ピストンスピードって知ってる?
ここでも述べましたが、あくまで「平均」であり、
レシプロエンジンの場合、上下死点付近ではピストンはラップしますので、(動きが止まる)
正味のスピードとはちょっと異なるわけです。
平均ピストンスピードは簡単な計算式で求めることが出来ますが、
最大ピストンスピードの計算には微分しないとならないので、話がいきなり難しくなります。
この辺は、えらい方々が色々とネットで計算式などを書いておりますので、ぐーぐる先生に聞いてみてください。
エクセルを使って計算もできるかと思います。
なので、結論だけ書きますと、平均ピストンスピードの1.6~1.66倍ほどになります。
これはSR500のピストンの移動量とクランクアングル角の変位をグラフ化した物。
まあ当たり前に84.0mmストロークなんだからこうなります。
ピストンスピードはこんな感じになります。
上下死点では上でも書いた通り、ラップしますので、実質速度は”0”となります。
ここで見るべきは最大値。
エクセルで計算してみたところ、クランク角76°が最大値で、36.634(m/s)となりました。
ピストンの加速度を見てみます。
改めてグラフにすると、急上昇と急降下を繰り返しているのが判ります。
最大値は、38,015(m/s2)で、これを加速度(G)に置き換えると
0.10197162129779×38,015=3,876(G)となります。
これにピストンの重量などを積算すれば、ピストンが受けている荷重が求められます。
SR400は、このようになります。
最大ピストンスピードは、クランクアングル角78°付近で、28.83(m/S)
加速度の最大は、28,795(m/s2)となりました。
なので、2,936(G)となります。
手元に500の純正ピストンがないので(厳密に400ピストンとは重量が違うので)
計算が出来るのは今回はここまでとなります。
500の純正ピストンを手にする機会があったらデータに残しておきたいと思います。
400クランクの方がピストン加速度(G)が圧倒的に低いのには、”連カン比”と言うものが関係してきます。
連カン比に関してはまた機会があれば書きたいと思います。
この式を用いてピストン重量からピストンが受けている荷重を導き出すと、任意のクランク角度の時に受けるサイドフォースなども求めることができます。
今回は長くなってしまったのでここまで。
ではまた。
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