クロモリシャフト 流行ってますね。
アクスルシャフトなんかクロモリ製に交換すると劇的に変る!なんて記事もよく目にします。
何故そんなに変るのでしょう?
クロムモリブデン鋼と言うのは、簡単に説明すると「やたらに硬い鋼」です。
純正のシャフトは「鉄」ですから、そりゃ強度が格段に違うわけです。
硬ければサスの追従性などが変ってきます。フロントアクスルを例えば換えたとしたら
左右の2本のサスの動きをキチンと伝える事が可能でしょう。
どうしても強度にフォーカスが行ってしまいがちですが、それよりなにより寸法精度の高さが大切だったりします。
純正は削り出しではないのは、誰の目にも明らかですよね。
対してアフターパーツのシャフト(クロモリシャフト)は削り出しです。
シャフトそのものの平行度、幾何公差が出ているので、ホイールベアリングなどへの負荷も軽減でき
ロスが減ります。
結果、取り回しが軽くなったりしますので、良くなったと感じやすいのはその部分でしょうか。
アクスルシャフトのねじれを抑止する事が良い事なのは判りました。
しかし、車体はなにもアクスルシャフトだけがねじれている訳ではないことも理解しておく事が必要となります。
例えばフロントフォーク。
ハードなブレーキングをしているときって、フロントフォーク(正立)ってピタっとしならずに動いているのでしょうか?
あんな硬いモノ、しなる訳が無いとお思いでしょうか?
バイクに限らず車もそうですが、全体がしなることで力を上手く逃がさなければ、とても硬くて乗れた代物ではなくなってしまうのです。
何故昨今のスーパースポーツ車が正立フォークではなく、倒立フォークを採用するのか。倒立フォークのメリットとは?
このあたりの話になりますと最近のハイグリップタイヤとの関連性もお話しなければならなくなるので
長くなりますからこのへんで。
要は、硬きゃいいってもんではないって事です。特にSRなどの軽量車は尚更。
なので今回アクスルは交換せずにフレームとスイングアームをつなぐピポッドシャフトのみの交換。
サスの追従性を現状より良くするのが目的。
車体は当店では一番メンテナンスの重要性と更なるパフォーマンスアップに余念の無いM様でございます。
交換に至った理由の中に、純正の見た目がボロイと言うビジュアル重視の理由が入ってるのも流石です。
KOODのピポッドシャフトは純正のようにグリスアップ用のサービスホールはありません。
従ってメンテナンスする際は、シャフトを一度車体から抜いてグリスアップする必要があります。
今回はナットもBORE-ACEのステンレス製へ交換!
対角24mmですので、取り付いているステップによってはナットが取り付かないこともあります。
クラフトマン製のバックステップの場合は、BORE-ACEのナットでも取り付けOKでした。
よかったよかった。
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